S.YAIRI YD-400 Series Prototype (YD-406) / 試作機・EST 1957 Logo・Original Schaller Peg・Solid Spruce Top・Solid Rosewood Side and Back・Herringbone・Ebony Fingerboard and Bridge・Under Finish 本鼈甲 Pick guard【With SY-2 Original Hard Case】1981年製
稀少な400シリーズのプロト・モデル、S.YAIRI YD-400 Series Prototype (YD-406) の入荷です!矢入楽器製造は矢入貞夫氏によって1938年に名古屋で創業され、Martin Guitarを手本し国内のアーティスト、谷村新司氏や井上陽水氏など著名なミュージシャンに愛用され、アイルランドのローデンやモーリス楽器製造などの同業他社のOEM製造も手掛けた日本のギターメーカーとしては最も歴史のあるブランドです。本器はS.YAIRIが倒産する1982年の1年前に、YD-400シリーズの上位機種としてYD-404をアップグレードさせYD-405やYD-406などとして開発されたプロトタイプだと思います。断言はできませんが、数年前にSNSで話題になったHD-28タイプで制作された試作機3本の内の1本では無いかと思います。トップはスプルース単板、サイドも割れ止め処理もされたローズウッド単板。ヘッドのロゴもSYAIRIロゴの下にEST.1957と有り新しいロゴスタイルも模索していたのだと思います。ヘッドにはシャーラー製ゴールドペグ、エボニー指板&ブリッジ、少し大きめのドットインレイ、ヘリンボーンバインディング、塗り込み本鼈甲ピックガード、エボニーブリッジピン、ボーンナット&サドル、ヴィンテージライクなエイジングトナーで仕上げられた逸品です。
サウンドはHD-28同様のスキャロップドXブレイシングが採用されオールドマーチンを意識したルックスに併せ制作され、枯れて乾いた骨太の低域に、軽く爪弾いても音の立ち上がりが良く、奥行きのある煌びやかで透明感の有る高音域にも魅力です。
状態はペグは初期のシャーラー製で僅かにメッキが薄くなっておりますが輝きも有り機能的にも問題がありません。トップはピックガードの上部に僅かにスクラッチ傷が有りますが、その他は目立つ傷や打痕も見受けられず、ラッカー塗装のウェザーチェッキングがエンド付近に薄く見られヴィンテージらしいルックスに仕上がっております。ご覧のようにサイド&バックに白濁が有り杢目が見辛いですが傷や打痕は少なく、ネック裏も綺麗ですが11F横に塗装のチップが1箇所有ります。弦長約650mm、ナット巾実測約43.8mm、弦高は12F6弦で約2.5mm、1弦約2mm、サドルの余裕も3~4mm有り、この時期はトラスロッドも装備しており余裕も見られ、ネックの反りや元起、ブリッジ下の膨らみなども問題無くネックを含めプレヤビリティも良好です。稀少なオリジナル最高級ハードケース SY-2も付属しております。見る限りオリジナル・コンディションを保っております。稀少なジャパン・ヴィンテージを是非この機会にお試しを頂ければ幸いです。