YAMAHA L-31 / 初期モデル・Solid Ezo Spruce Top・Solid Jacaranda Side and Back・TM-50G peg・Solid Abalone Trim and W-Abalone Rosette・Mahogany Neck・Ebony Fingerboard and Bridge・Black Pick guard【With Yamaha Hard Case】1975年製
稀少なヤマハ・カスタムの幕開けとなった初期モデル、YAMAHA L-31の入荷です!本器は'74年〜'77年で生産完了し生産1年ほどで仕様変更となった先細りヘッドの初期モデルです。その歴史を遡ること半世紀前、1974年にヤマハ・カスタムモデルの幕開けとして、それまでの” FG-1500やFG-2000の上位機種として開発された L=(Luxury 豪華)を冠にしたLシリーズの記念すべき第1号機が本器になります。またその1年後にはカスタム四天王が誕生します。本器は初期の先細りヘッドで1年後には通称バルタンヘッドに変更になります。トップには木目細かな稀少材エゾ松単板が使用され、濃淡に富む美しい板目杢のハカランダ単板がサイド&バックに使用され、初期のマットフィニシュで仕上げられております。ヘッドの化粧板もハカランダ材が使用され、稀少なTM-50Gゴールドペグ、マホガニーネック、エボニー指板&ブリッジ。アバロン指板インレイ、約5mm幅の極太ソリッド・アバロン・ボディートリム、ダブル・アバロン・ロゼッタ、サウンドホール上部の指板周りにもアバロンが惜しげなく使用され、初期のブラックピックガードで仕上げられた銘器です。ボディー内部のインナー革ラベルにはテリー中本氏の手書きサインと製造年、シリアルが確認できます。
サウンドはワイドレンジで轟響く野太いスケール感の有る沈み込むような低域に、輪郭の際立った粒立ちの良い中域と枯れて乾いた煌びやかで華やかな『シャリ〜ン』と鳴る高音域も魅力で、強めのストロークでは少々荒々しく響き、軽いタッチでも心地よく響き奥行きのあるリバーブ感も魅力です。まさに稀代の銘器と称される逸品です。状態は年代相応にペグのメッキが若干薄くなっていますが輝きも有り機能的にも問題はありません。本器は年代相応に弾き込まれたギターで6弦側やガード周りに薄くスクラッチ傷が見られ小さな打痕がポツポツと散見できますが日焼けなどでぱっと見た目はそれほど目立つダメージは見受けられません。サイドやバックは艶消しのマットフィニシュでサイドは目立つ傷や打痕は見受けられずバックは中央辺りに光に翳して分かる塗装の劣化が見られるぐらいで傷打痕は少なく、ウエスト辺りやエンド辺りにアバロン装飾上の塗装が薄くなっている箇所が所々見られます。またネックのバインディングの塗装が演奏により薄くなっている箇所が所々有り8F裏辺りに打痕が見られます。またブリッジピンは交換されていますがエンドピンはオリジナルです。その他はネックヒールのピン打ちやピックアップの取付や履歴は見受けられません。見る限り木部の修復歴も見受けられません。フレットは交換され8〜9分目は残っていると思います。ナット幅実測約43.8mm、弦長約651mm、弦高も12F6弦で約2.5mm、1弦約1.8mm、サドルの余裕も約3mmありトラスロッドの余裕も見られネックを含めプレイヤビリティは良好です。当時のヤマハハードケースも付属しています。また発売当時のカタログ・フィルムをお付けいたします。プレイヤー向きのコンディションですが思う存分掻き鳴らして頂きたい逸品です。中古市場にも滅多に出ないヤマハカスタムの幕開けとなった稀少な1本です。後発の四天王 L-53やL-51は既に軽く200万円を超えています。是非この機会にお試し頂ければ幸いです。